ノーベル賞を受賞した現役研究者2人は、日本の状況をどう見ているのか。両氏に共通するのは、「日本はもっとイノベーションを起こせる」という楽観だ。

肩肘張らず異分野に飛び出せ

<span class="fontBold"><span class="title-b">田中 耕一</span>氏<br />島津製作所シニアフェロー<br />1959年富山県生まれ。東北大学工学部を卒業し、83年島津製作所入社。2002年ノーベル化学賞を受賞。同社田中耕一記念質量分析研究所所長。</span>(写真=行友 重治)
田中 耕一
島津製作所シニアフェロー
1959年富山県生まれ。東北大学工学部を卒業し、83年島津製作所入社。2002年ノーベル化学賞を受賞。同社田中耕一記念質量分析研究所所長。
(写真=行友 重治)

 イノベーションは「技術革新」と訳されたためか、今までとは全く違ったことをやらなければいけない、と思いがちです。しかし、私はそんなに難しく考えなくてもいいんじゃないかと思っています。今までにあった古い知識や技術でも、新しい捉え方ができればイノベーションにつながるはずです。

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