日本企業には、新しい製品を世界に先駆けて創り出す発明力がない──。ITや家電分野で海外企業の存在感が増したこの10年、そんな見方がすっかり定着した。だが、それは大きな間違いだ。1990年代以降、世界を席巻した「世紀の発明」には、“日本発”が数多く含まれている。この国に不足しているのは「発明力」ではなく、「宝の種を育て上げる力」だ。日本の研究開発力が今まで真価を発揮できなかった理由を解明するとともに、「この先、世界から絶対に必要とされる商品」を列挙した。そこに、ニッポンの発明力で作れぬものはない。

(西 雄大、須永 太一朗、杉原 淳一)

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日経ビジネス2016年7月4日号 24~25ページより目次