創業100年を超える老舗の大企業までもが、こぞってスタートアップとの連携に動き出した。背景には自社でのイノベーション創出が難しいという危機意識がある。不慣れな投資に戸惑う声も。

 四国の徳島駅から車で約10分。平日の通勤時でも上り下り合わせて1時間に5本程度の電車しか通らない単線の脇を抜けると、年季が入り、少しすすけた外観の工場が見えてくる。阿波製紙の本社だ。

 県内初の機械すき和紙メーカーとして誕生した同社は今年で創業102年目となる。この老舗企業の取締役会で今年1月、かつてない議案を巡り激論が交わされた。スタートアップへの投資を目的としたCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)の設立だ。