現場の混乱が臨界点に達するまでには、様々なシグナルが発せられていた。アマゾンとの取引や多角化戦略など、宅配危機の背景には3つの誤算がある。外部環境の変化だけに原因を求めると、宅配危機は再発する恐れがある。

 大阪市内でヤマト運輸から宅配の委託を受けている40代のドライバーAさんは3月以降、仕事が急増している。原因は皮肉にも、ヤマトの働き方改革だ。社員の残業を減らすために、効率が悪く時間がかかる仕事を押し付けられているという。

 これまで朝は、委託ドライバーごとに既に荷物は仕分けされた状態だったが、今は粗い仕分けの状態で置かれている。そのためAさんは朝の仕分け作業が必要になり、3月以降は従来より30分早い7時半には営業所に着くようにしている。