トルコの世界最長つり橋プロジェクト、インドネシアの高速鉄道……。重要な国際競争入札で日本勢が敗退するケースが増えている。過剰品質から高コストまで日本国内でいわれる失注の理由は様々だが、当のホスト国関係者は、日本人の分析とは全く別の理由を口にする。「今の日本人には、競合相手と喧嘩をしてでも商売をものにしてやろうという姿勢がない」これが多くのホスト国の本音だ。産業界の序列が固まる中、多くの日本企業は激しいシェア争いをしなくなった。その結果、企業から消えたのが闘争心。相次ぐ国際入札敗北の背景にもそれがある。顧客は育てる、顧客をファンにする、他社と共生する。そんな考えが悪いとは言わない。だが、成熟時代を生きるには、競合相手から強引に顧客を奪い取る技術も必要だ。企業間競争における正しい喧嘩のやり方を取材した。

(吉岡 陽、西 雄大、水野 孝彦=日経ビジネスアソシエ)

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日経ビジネス2017年5月8日号 20~21ページより目次