世界最大のビール会社、アンハイザー・ブッシュ・インベブが2位SABミラーを買収する。シェア3割を握る圧倒的強者の誕生で、世界市場での生存競争は最終局面に入る。日本のビール市場は縮小に歯止めがかからず、過去20年で4分の1が消滅した。国内大手4社は、海外展開をせずに勝ち残っていくのは難しい状況だが、果たして寡占化が進むグローバル市場で、出遅れた日本企業が生きる場所はあるのか。キリン、サントリー、アサヒ、サッポロ、それぞれの苦闘は多くの日本企業に示唆を与える。
(河野 祥平、ロンドン支局 蛯谷 敏、大竹 剛、鈴木 哲也)
CONTENTS
PROLOGUE
その実態は最強のファンドか?
ABインベブ、世界飲み干す
PART1
キリン磯崎社長の反省
夢が暴走、多大なツケと格闘
PART2
サントリー新浪社長の危機感
ビーム統合、性悪説で再構築