規模が小さい産業には大規模産業にはない危機感がある。だからイノベーションが生まれやすい。その典型がアイドル産業で、AKB48グループ総合プロデューサー秋元康氏も、革新を起こし続けてきた。あなたの会社が必要としているヒントは、小さな産業にこそ転がっている。

<b>2月22日に開催された小嶋陽菜さん(上写真中央)の卒業公演。既に卒業した人気メンバー(通称:神7)が登場し小嶋さんの卒業を見守った</b>(写真=©AKS)
2月22日に開催された小嶋陽菜さん(上写真中央)の卒業公演。既に卒業した人気メンバー(通称:神7)が登場し小嶋さんの卒業を見守った(写真=©AKS)

 自動車、電機、商社、運輸……。売上高1兆円を超す企業が100社以上も存在する日本。そんな大企業に勤める人は、市場規模が小さな産業を過小評価しがちだ。

 例えば1990年代後半。孫正義が米国から日本にインターネットビジネスを持ち込んだ際、多くの日本企業はその存在を軽く見た。あれから20年。今やIT業界は、世界的に見ても産業界の中心にある。

 規模が小さい産業には大規模産業にはない危機感がある。だからイノベーションが生まれやすい。既に、PART1からPART3まで見てきたように、アイドル産業はまさしくこれだ。浮き沈みの激しい不安定な業界であるが故、プレーヤーの一人ひとりが危機意識を持ち、いち早くビジネスモデルを転換し、先端技術を取り入れ、小さいながらも生き延びてきた。

アイドルを最も知る男

 そんなアイドル産業で、まさに革新の中心に居続けたのが、現在AKB48グループの総合プロデューサーを務める作詞家の秋元康だ。嗜好の細分化に対応する大人数化から、ファンを囲い込むための双方向コミュニケーションまで、アイドル産業で起き続けた革新の中心には、常に彼がいた。なぜ秋元はイノベーションを起こし続けることができたのか。本人に話を聞いた。