「負け組」だったアサヒを業界トップに押し上げたスーパードライだが、10年以上、販売は下降局面にある。過去の大成功ゆえに変えられない呪縛にさいなまれてきたが、ここにきて、ようやく改革への機運も出てきた。

新商品の「スーパードライ エクストラハード」。大々的に売り出す小売店は多い( 写真=太田 未来子)

 「今は価値をどう訴求するか。革新性は出た当時に作り出すもので、いまスーパードライに革新性を持たせたら消費者は離反する」。アサヒビールを傘下に持つアサヒグループホールディングス(GHD)の小路明善社長は強調する。これがスーパードライの現在の立ち位置だ。発売30年を経てすっかり保守的なブランドになった。

 そんなスーパードライでできることは何か。ここ数年、アサヒが取り組むのが派生商品の「連打」だ。

 3月14日、新商品「アサヒスーパードライ エクストラハード」を発売した。強い炭酸と高めのアルコール度数が売り。東京、大阪など全国各地のスーパーでは売り場の目立つ位置に並び、買い物客が次々と手に取っていった。

 アサヒはエクストラハードを含め、これまでに4種類の派生商品を投入した。そこには2つの理由がある。