いまだ多くの経営者が副業に否定的だが、重要な経営課題として動き始めた企業もある。なぜ率先して副業を解禁するのか。各社が抱える問題意識と取り組みを紹介する。

慎重派
<span class="fontBold">榊原 定征 日本経済団体連合会 会長</span>(写真=東洋経済/アフロ)
榊原 定征 日本経済団体連合会 会長(写真=東洋経済/アフロ)

「副業にはプラスもあるが課題も多く、経団連として旗振り役はしない」(昨年12月18日の記者会見)

 「経団連として、旗を振って副業・兼業を推奨するものではない」──。

 昨年12月18日、定例記者会見に臨んだ経団連の榊原定征会長は、厳しい表情でこう断言した。榊原会長は「(副業には)社員の能力開発といったポジティブな側面もある」と一定の理解を示したが、「(本業における)仕事のパフォーマンス低下、情報漏洩のリスクなど課題も多い」と慎重だ。

 副業への関心が個々の労働者で高まり、生産性向上を目指す政府も後押しするものの、企業の反応は鈍い。経団連の姿勢はその象徴だろう。ある専門家は「経団連に集まる多くの大企業は、それぞれ雇用や人事の体系が異なる。会員企業に配慮すれば副業推奨の立場は取りにくいのだろう」と推測する。

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