政権を支える内閣官房だけでなく、他省庁へも数百人規模で人材を送り込む経済産業省。首相の安倍晋三も、経産省やその出身者に信任を寄せる。彼らがこの国を「統べる」存在といっても過言ではないだろう。しかし、活躍の舞台は広がれど、担い手である官僚の視野は狭く、結果が「スベる」ことも少なくない。深掘りすると、「判断を誤る」「攻めない」「守りきれない」「見ていない」という課題が見えてくる。一方、経産大臣の世耕弘成は「担当外、民間にも介入する」と、積極姿勢を打ち出す。ニッポンの産業が復活し、世界で勝つために、経産官僚は何をすべきか。自動車、電機、エネルギー、シェアリングエコノミーとあらゆる産業政策を検証する。

=敬称略(林 英樹、井上 理、藤村 広平)

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日経ビジネス2017年2月27日号 22~23ページより目次