街角の至る所にカメラを設置し、監視社会を構築した中国。その技術が自動運転を進化させる。膨大なデータで鍛えたAI(人工知能)を武器に、多くのベンチャーが「未来のクルマ」に挑戦する。

<span class="fontBold">中国・西安の監視カメラ映像を示す、センスタイムジャパンの勞世竑社長。クルマのナンバーや属性を瞬時に把握できる</span>(写真=山田 哲也)
中国・西安の監視カメラ映像を示す、センスタイムジャパンの勞世竑社長。クルマのナンバーや属性を瞬時に把握できる(写真=山田 哲也)

 長袖シャツを着た高齢の女性が、道路を横断しようとしていますね──。

 モニターに映し出されたのは、歴史遺産で有名な中国・西安の交差点。公安当局が複数の大都市で運用する監視システムで使われる技術だ。

 クルマや2輪車が無秩序に行き交うが、その一つひとつをAI(人工知能)が正確に認識し赤や黄色の枠で囲んでいく。クルマの色やナンバーはもちろん、歩行者のカバンの有無まで瞬時に識別し、次の行動を予測する。開発したのは香港のAIベンチャー、センスタイムだ。センスタイムジャパンの勞世竑(ラオ・シーホン)社長は「100台以上のクルマの動きをリアルタイムで把握できる」と語る。

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