人間がハンドルを握ってクルマを運転する光景は、遠からず消え去る。未来のクルマを操るのは、判断能力を備えたAI(人工知能)と半導体だ。その「頭脳」を支配する企業は、莫大な富と権力を握ることになる。監視カメラやVR(仮想現実)を得意とするベンチャーが名乗りを上げ、パソコンやゲーム、スマートフォンを制した王者たちが殴り込みをかける。自動車メーカーは主導権を手放すまいと、新興勢力を警戒する。野望が激突する競争の構図からクルマの未来が見えてきた。
(山崎 良兵、佐伯 真也、庄司 容子、小笠原 啓)
CONTENTS
PART 1
主役はAI、始まった下克上
ホンダが頼った 中国公安の“視覚”
PART 2
未来のクルマの覇権争奪戦
頭脳狙う巨人たち 日本勢にも活路