世界経済を得体の知れぬ不安が覆っている。「中国(チャイナ)」は経済減速への不安が広がり、株式相場は大きく下落。 「原油(オイル)」をはじめとする資源価格の下落が資源国に打撃を与え、新興国成長の恩恵を受けてきた先進国にも異変が迫る。この異変を本誌は「チャイルショック」と名付ける。日本はこれに抗するため、マイナス金利の導入に踏み切った。成長への期待が投資を呼び、さらに成長につながる好循環は消え、主要な国々の経済がじわじわとむしばまれる時代に突入した。リーマンショックよりも恐ろしいチャイルショックへの備えが必要だ。
(上海支局 小平 和良、ニューヨーク支局 篠原 匡、ロンドン支局 蛯谷 敏、香港支局 白壁 達久)
CONTENTS
PART1
世界経済の救世主は誰だ!
頼りない米国 頼れない欧州
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CASE1 米国
ラストリゾートの潜在力やいかに?
「利益」の弱さに一抹の不安 -
CASE2 欧州
物流などに支障、欧州結束に綻び
難民、独主導の経済に影 -
CASE3 中国
過剰設備企業、海外進出に活路
世界のデフレ圧力一段と -
CASE4 ASEAN
成長にブレーキ、中間層拡大に壁
6億人市場の死角