日々流れていく膨大なニュースの波間から、その本質が沈む深層まで日経ビジネスの専門記者が潜行してお届けします。
シリーズ
時事深層

4352回
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ユニクロ、鬼門・欧州で反転攻勢
ファーストリテイリングが英ロンドンで、欧州では初めてとなる「ユニクロ」と「セオリー」の併設店を開いた。収益低迷が続いていた欧州事業だが、コロナ禍を乗り越え足元では過去最高の業績を達成し、攻勢に転じている。同じく業績を急回…
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サントリーBFがオフィス需要を再開拓 自販機を「決済システム」に応用
サントリー食品インターナショナル(BF)は法人向け軽食販売サービス「ボスマート」を本格展開する。カップ麺や菓子パンなどの軽食を売り込み、テレワークなどで縮小したオフィス需要を再開拓。利便性向上により購入動機を創出すること…
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トヨタ、初の量産EVはサブスク限定 新しい売り方、「闘いの始まり」
トヨタ自動車は同社初の量産電気自動車(EV)をサブスクリプション(定額課金)サービス限定で国内投入した。EVへの不安を払拭するため、「売り切り型」といえる従来の販売手法をあえて封印し、月額8万円台で勝負をかける。サブスク…
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ブラザー、コロナ特需後へ若者と接点 「イミ消費」にかけるミシン復活
ブラザーグループが祖業ミシンの復活をかけて、20~30代の若い世代に熱い視線を送っている。ミシンの国内市場は長く縮小傾向が続いたが、新型コロナウイルス禍を背景に出荷台数が急増した。盛り上がりを一過性にしたくない──。顧客…
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NTT社長に島田氏、澤田新会長には代表権 復権へ異例のトップ分業
NTTの社長に島田明副社長(64)が昇格する見通しとなった。6月の株主総会後に就任する。グループ再編を実行した澤田純社長(66)が「動」なら、人事が長く常に落ち着いた島田氏は「静」。同社として26年ぶりに代表権のある会長…
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遺伝情報活用、揺れる生保業界 医師会・医学会が対策要請
日本医師会と日本医学会が出した遺伝情報・ゲノム情報を巡る共同声明が生命保険業界を揺るがしている。声明は、保険契約で遺伝情報を活用すると差別につながりかねないとして、各社に指針の策定を求めるというもの。遺伝情報の社会的な定…
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一時1ドル=130円突破 円安が暗示、経済の地盤沈下
日銀が大規模金融緩和の継続を発表した直後、円相場は一時1ドル=130円を突破した。エネルギー価格上昇に伴う貿易赤字体質など、足元の円安基調は中長期的に定着する可能性が浮上してきた。円安を支える金融緩和を進める日銀は姿勢を…
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上海封鎖、広がるゼロコロナ禍
大規模ロックダウン(都市封鎖)が長期化する中国上海。住民と警察の衝突や、ペットの撲殺事件も発生するなど市内の不満は高まりつつある。中国最大経済都市の機能がマヒする中で、経済への影響も深刻化し始めた。
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医療用医薬品の新たな流通手段? 「零売薬局」の拡大に疑問符
「処方箋なしで病院の薬が購入できる」とうたう「零売専門」薬局チェーンが登場している。医療機関を受診せずに薬を購入できるため、多忙なビジネスマンなどのニーズはありそうだ。ただ、制度の抜け道を使ったグレーゾーンの販売方法であ…
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みずほFGの木原社長「現場発の風土改革に手応え」
今年2月、予定より前倒しで就任したみずほフィナンシャルグループ(FG)の木原正裕社長がインタビューに応じた。システム障害の連鎖に歯止めはかかったが、失った社会の信頼をどう取り戻そうとしているのか。変革の現状や脱炭素への取…
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産官が新興企業育成へ指針・目標 資金調達、不利な条件の解消急務
経済産業省や日本経済団体連合会(経団連)がスタートアップ企業育成の指針や目標を打ち出した。世界で勝てる新たな日本企業が少ない理由として、ファイナンスの様々な課題に着目する。スタートアップへの出資時に、起業家が不利になるよ…
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来春にJR東西、東京メトロも値上げ 各社で異なる運賃引き上げ手法
JR東日本やJR西日本、東京メトロが相次いで運賃引き上げを表明。2023年春は、鉄道業界では久々の“値上げラッシュ”となる。各社とも、国の認可が必要な「運賃改定」とは別の手法を選んだ。
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日産、全固体電池でトヨタ追う 28年度までにEVに採用へ
日産自動車が電気自動車(EV)の次世代電池となる全固体電池に関する研究開発(R&D)の成果を公表した。2028年度までに正式採用してEVの性能向上とコストダウンを実現し、EV市場での巻き返しを目指す。将来のEVの競争力を…
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三菱重工、原子炉使い水素量産 安定電源の確保と脱炭素の両立狙う
三菱重工業が「高温ガス炉」と呼ばれる次世代原子炉を使った水素の量産技術の開発に乗り出す。原子炉で発電しながら、同時に原子炉から出る熱を活用して水蒸気などから水素を生成する。輸入資源に依存しない安定電源の確保と脱炭素を両立…
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テスラ新工場の恐るべき実力
米テスラが4月7日、テキサス州オースティンに新設した工場「ギガテキサス」の開所式を実施した。既存メディアは招かれず中に入れなかったが、外に集まったファンに紛れ一部始終を現地で見つめた。ユーチューバーの証言や映像からは、予…
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不妊治療の保険適用拡大 「仕事と治療の両立」に商機
4月から不妊治療の保険適用範囲が広がり、治療を受ける人の増加が予想される。治療を続ける上での大きな障害の一つが仕事との両立で、環境整備が企業には求められる。保険会社が治療費を補助する保険を販売したり、従業員への啓蒙活動を…
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日立やNECが導入へ 「週休3日」は人材獲得の切り札
日立製作所は2022年度中にも週休3日を可能にする新たな勤務制度を導入する。NECやパナソニックホールディングス(HD)も検討中だ。電機・IT(情報技術)業界で「週休3日」導入が広がる背景には、人材の激しい獲得競争がある…
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2030年にEV生産200万台超え ホンダ、GMと挑む電動化の難路
1年前、三部敏宏社長の就任会見で日本の自動車メーカーとして初めて「脱ガソリン車」を宣言したホンダ。その道筋を具体化し、2030年時点で年200万台の電気自動車(EV)生産を目指すと発表した。協業パートナーの米ゼネラル・モ…
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物価高騰対策策定へ 自民・公明、補正予算巡り綱引き
原油や物価の高騰を受けた緊急対策の財源を巡り、自民党と公明党の綱引きが続いている。自民党は参院選後の補正予算案編成を想定しているのに対し、公明党は今国会での補正予算成立を主張。両党幹部間のパイプが細くなる中、公明は支持母…
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ロシアの原油・天然ガス輸出 買い手の離反広がる
ロシアの原油・石油製品需要は経済制裁で3割減ったとみられる。経済の柱である原油・ガス産業の衰退は、ウクライナ侵攻の継続にも影響する。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の原田大輔・調査課長に今の状況と見通しを聞…
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小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
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クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
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菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
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10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
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河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
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ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
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大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
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フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
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テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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