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時事深層

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白い恋人、てりたまも一部販売休止 「卵ショック」、行動再開に冷や水
鳥インフルエンザの大流行で卵不足が深刻化し、鶏卵の卸売価格が2月では42年ぶりの高水準に達した。行動制限解除による稼ぎ時を前に、観光業に関係する食品会社や飲食業は新たな悩みの種を抱えた格好だ。卵の供給不足解消のめどは立っ…
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35年エンジン車販売ゼロへ 「環境の番人」が抱く未来
世界の自動車メーカーが動向を注視する、欧州連合(EU)の環境規制。2035年に内燃エンジン車の新車販売の禁止を予定するなど、電気自動車(EV)シフトを進める。狙いは何か。課題はどこか。環境規制を統括する欧州委員会のティメ…
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JERA、台湾で洋上風力の権益売却 地政学リスクに揺れる
東京電力ホールディングスと中部電力が出資する発電大手JERAは、台湾の洋上風力事業の権益を売却する。開発費の高騰などコスト要因以外に、中国が絡む台湾有事への懸念もあるとみられる。ウクライナ危機後にガスのパイプラインが狙わ…
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日本郵船の子会社を買収へ ANA、「貨物注力」で抱えるリスク
ANAホールディングス(HD)は日本貨物航空(NCA)の買収に向け親会社の日本郵船と基本合意した。新型コロナウイルス禍でも好況だった貨物事業で供給力を強化する狙いがある。ただ、貨物事業は浮き沈みが激しいビジネスでもある。…
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いすゞ参戦で三つどもえの競争 EVトラック、サービスが主戦場に
いすゞ自動車は同社として初の量産EV(電気自動車)トラック「ELF(エルフ) EV」の販売を始めた。三菱ふそうトラック・バス(川崎市)と日野自動車を含む国内商用車主要3社のEVトラックが出そろった。本格化する競争を制する…
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H3失敗、「魔の530秒」に何が 国産技術の粋を集めたはずが……
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業が開発した新型ロケット「H3」の初号機打ち上げが失敗した。国際競争を勝ち抜くべく技術の粋を集めたが、従来型と制御システムをほぼ変えていない2段目に不具合が生じた。1段目と2段目…
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ワークマン、パナソニックHD子会社と協業 異色タッグが生む“着るエアコン”
作業服大手のワークマンが2023年5月、スイッチ1つで冷却と加熱を切り替えられる「冷暖房服」を発売する。“着るエアコン”とも言えそうなこの製品は、パナソニックホールディングス子会社との共同開発で生み出された。異色のタッグ…
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ミニ保険ブームに冷や水か 金融庁、監督強化へ
使い勝手の良さが利用者から好評を得て、市場拡大が続く少額短期(ミニ)保険。しかし経営が危ぶまれるケースが続出したため、金融庁は今春にも規制強化に乗り出す考えだ。そこには、状況判断が遅れてトラブルを深刻化させた監督当局の焦…
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日産、中国で自動運転タクシーの勝算 レッドオーシャンで勝てるか
日産自動車は、中国江蘇省蘇州市で自動運転タクシーの実証実験を3月上旬に開始。中国での自動運転のサービス提供は、日系自動車メーカーで初めてという。中国ネット検索最大手の百度(バイドゥ)などライバルがひしめく中、どのように差…
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三菱ケミカルグループ、営業益8割増狙う ギルソン改革貫徹へ3つの難所
三菱ケミカルグループが3年間で本業のもうけを8割増やす野心的な新中期経営計画を発表した。達成に自信を示したジョンマーク・ギルソン社長を株式市場も評価。同社の株価は持ち直している。強気の利益成長シナリオを点検してみると、実…
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東証、値がさ株に株式分割圧力 キーエンスなどが応じぬ理由
東京エレクトロンやディスコなど、最低投資金額が100万円超の主力株の間で、株式分割の動きが相次いでいる。国民の資産形成を後押しする意味合いから、東証は投資単位(最低投資金額)を引き下げるよう要請し続けてきた。だが企業にと…
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EVバスに有害物質を使用 中国BYD、失策が日本事業に影
中国の電気自動車(EV)メーカー大手、比亜迪(BYD)の日本事業に思わぬところから影が差している。国内で販売したEVバスに有害物質が使用されていたことが分かり、バス会社が運用を止める動きが出ている。BYDにとっては日本の…
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北海道最大コンビニ「セイコーマート」新提携戦略で“道外強化”へ
北海道最大のコンビニチェーンが航空会社や鉄道会社と連携した新ビジネスを始めた。全国の名産品を北海道に運んで売ったり、プライベートブランド商品を道外で販売したりする。地域に集中した優良企業として知られているが、販路や調達網…
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2024年卒の採用 「スカウト型」活用が企業の3割、主戦場に
2024年春に卒業する大学生らへの企業説明会が3月に解禁され、採用活動が本格的に始まった。企業は新型コロナウイルス禍の影響から回復し、採用意欲を高めている。目立つのは、学生に直接連絡を取る「スカウト型」と呼ばれる手法。各…
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「2025年米中衝突」論の現実味
「2025年に米中戦争が起こる」と予見する米空軍高官の内部メモがメディアに漏れ、米国内で大きな話題になった。米政府のお抱え研究者が作成したリポートでも同様の予測結果があり、根拠のない噂と片付けられない。危機回避には対話が…
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金利上昇抑制に布石 日銀、投機筋を「兵糧攻め」
日銀が金融機関に実施している国債の「貸出料」を引き上げることを決めた。投機筋への「兵糧攻め」とも言える作戦で、市場で国債を借りて売りポジションを作る投機筋にとって足かせとなる。3月9~10日に予定される次回の金融政策決定…
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ブリヂストン、初の売上高4兆円 原料高退けた「値上げは正義」
ブリヂストンが2022年12月期の連結決算で、売上収益(売上高に相当)を同社初の4兆円の大台に乗せた。自動車など向けで高付加価値タイヤへシフト。高い競争力をもって値上げを推し進め、原料高を跳ね返した。同社は手にした利益を…
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中国路線の一部LCC移管も視野に ANA、再成長戦略の現実解は
ANAホールディングス(HD)は2月15日、2023年度から3カ年の中期経営計画を発表した。2025年度に新型コロナウイルス禍前を上回る売上高2兆3200億円、営業利益2000億円を目指す。保有機材数が減った中での強気な…
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首都圏直結も関西・中京とは分断か 北陸新幹線福井開業への憂鬱
約1年後の2024年春、北陸新幹線が金沢から福井県の敦賀まで延伸開業する。首都圏と直結することで新たな観光客が呼び込めると、福井県では期待が広がっている。しかし、関西圏や中京圏からは乗り継ぎが必要になり、在来線特急の停車…
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米欧当局がアマゾンのデータ独占調査 ルンバ買収、強まる懸念
米アマゾン・ドット・コムによる掃除ロボット「ルンバ」などの米アイロボット買収は、一筋縄ではいきそうにない。米国に加え欧州の当局も、プライバシー問題を理由に調査へ乗り出すと報じられた。掃除ロボットやスマートスピーカーを連携…