小売業にとって書き入れ時の年末年始。その商戦に異変が起きている。企業業績が好調で景気拡大局面が続いているとされるなか、値下げ競争が過熱しているのだ。賃金の伸び悩みだけでなく、EC拡大で既存の業界秩序が崩壊しつつあることが背景にある。

「店頭で使える割引クーポンもかなり出しているので、ネット通販で買うより安く買えることの方が多いですよ」。今秋に開業した都内の大手セレクトショップの店員はこう話す。
今年も残すところあと数日。年末年始商戦が毎年盛り上がる時期だが、その常識が崩れ去ろうとしている。これまで衣料品などは基本的に年末まで定価で商品を売り、年始早々からセールに踏み切るという流れが一般的だった。それが年内12月のうちに、場合によっては11月に前倒しでセールを実施する動きが広がっている。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り3109文字 / 全文文字
-
【締切迫る!】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【初割・2カ月無料】有料会員の全サービス使い放題…
特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題
ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題
日経ビジネス最新号、11年分のバックナンバーが読み放題
この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?