小売業にとって書き入れ時の年末年始。その商戦に異変が起きている。企業業績が好調で景気拡大局面が続いているとされるなか、値下げ競争が過熱しているのだ。賃金の伸び悩みだけでなく、EC拡大で既存の業界秩序が崩壊しつつあることが背景にある。

<span class="fontBold">リアル店舗のセールや商品価格に対して、EC市場拡大による影響が広がってきた</span>(写真=左:時事、中:的野 弘路、右:読売新聞/アフロ)
リアル店舗のセールや商品価格に対して、EC市場拡大による影響が広がってきた(写真=左:時事、中:的野 弘路、右:読売新聞/アフロ)

 「店頭で使える割引クーポンもかなり出しているので、ネット通販で買うより安く買えることの方が多いですよ」。今秋に開業した都内の大手セレクトショップの店員はこう話す。

 今年も残すところあと数日。年末年始商戦が毎年盛り上がる時期だが、その常識が崩れ去ろうとしている。これまで衣料品などは基本的に年末まで定価で商品を売り、年始早々からセールに踏み切るという流れが一般的だった。それが年内12月のうちに、場合によっては11月に前倒しでセールを実施する動きが広がっている。

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