日本でなかなか盛り上がらなかったオーガニック(有機)食品が注目を浴びている。インターネット通販企業が先行するが、スーパー大手が専門業態での出店を本格化する。消費者の関心も高まり、欧米はもとより、アジアと比べても遅れていた日本市場が変化しつつある。

<span class="fontBold">オーガニック専門スーパー「ビオセボン」の店舗の外観(右)と有機栽培の果物や野菜が並ぶ売り場(下)</span>
オーガニック専門スーパー「ビオセボン」の店舗の外観(右)と有機栽培の果物や野菜が並ぶ売り場(下)

 有機栽培は化学肥料や農薬、遺伝子組み換え技術を基本的に使用しない。環境に優しく健康に良いとされるが、天候や害虫の影響を受けやすい。収穫が安定せず、生産コストも売価も高い。作り手にも買い手にもハードルが高く、3~4年前まで日本の小売り幹部は「普及は難しい」と口をそろえていたが、市場は大きく変わろうとしている。

 12月14日、イオングループは横浜市にオーガニック専門スーパー「ビオセボン」の新店舗をオープン。野菜、肉、魚に加え化粧品やベビー用品も扱う。秋以降、東京都目黒区、港区などで急ピッチで出店し、計8店舗に達した。

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