サイバーセキュリティーの観点から、情報通信機器の調達で中国製品を事実上排除する動きが世界的に広がる。日本政府もその流れに追随。大手で唯一、ファーウェイ製品などを利用するソフトバンクの動向に注目が集まる。基地局の入れ替えだけでも多額のコストが見込まれる中、それ以外の中国製設備はどうするのか。

割安なファーウェイ製品を各所に導入済み
●ソフトバンクが運営している現行の通信ネットワーク
割安なファーウェイ製品を各所に導入済み<br /><span>●ソフトバンクが運営している現行の通信ネットワーク</span>
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 「中国製品をすべて取り換えるなんて今さらできるのか……」

 あるソフトバンクの社員が困惑した顔でこう話す。同社の携帯電話サービスを支える基地局から中国製品を排除するとの報道が相次ぎ、社内で動揺が広がっている。基地局とはビルの屋上などに設置してスマホと電波をやり取りする機器で、通信ネットワークの重要な設備だ。

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