台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下のシャープが東証1部へ復帰した。コスト削減効果などで業績回復も、「8K」など成長戦略は緒に就いたばかり。共同CEO(最高経営責任者)体制という後継者指名には人材難という課題も透ける。

東証1部復帰の記者会見では、出席したシャープの経営陣5人が「8K」ロゴのキャップをかぶって登壇する“演出”が注目を浴びた(写真=北山 宏一)

 リズミカルな音楽が流れる中、「8K」が刺繍された赤いキャップをかぶり入場する経営陣──。12月7日に開いたシャープの東証1部復帰会見は、派手な演出を好む台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業色が前面に押し出されていた。この光景こそ、今のシャープの立場を鮮明に映し出す。

 主力だった液晶の不振で債務超過となり、2016年8月に東証2部へ降格したシャープ。世界最大のEMS(電子機器の受託製造サービス)の鴻海傘下としてコスト削減を推し進め、1年4カ月で東証1部にスピード復帰してみせた。そんな再建劇を「主役」として演じた鴻海出身の戴正呉社長は7日の会見でこうぶち上げた。「次期社長育成のため、今後、共同CEO(最高経営責任者)体制へ移行し、権限委譲を検討していきたい」