全1388文字

LIXILグループが伊子会社の中国企業への売却を米当局の不承認を理由に中止した。プロ経営者として招聘した瀬戸欣哉社長が進めた売却交渉に一貫して反対していた潮田氏。自らのCEO復帰と同時に帰ってきた“問題児”をどう再生するのか。

LIXILグループCEOに返り咲いた潮田洋一郎氏(写真=稲垣 純也)

 「ペルマスティリーザそして(LIXIL)グループ全体のビジネスの強化に向けて、強固な事業プランを策定する」。11月27日、潮田洋一郎LIXILグループ代表執行役会長兼CEO(最高経営責任者)はこんなコメントを出した。この日、LIXILはイタリアの建材子会社ペルマスティリーザを中国のグランドランドに売却する計画を中止すると発表した。米国の対米外国投資委員会(CFIUS)から売却の承認を得られなかったことが直接の理由だ。しかし、潮田氏にとってはCFIUSの決定は渡りに船だったかもしれない。

 LIXILが潮田氏の肝煎り案件としてペルマを買収したのが2011年。その後、業績が悪化しLIXILの足を引っ張り続けた。ペルマに詳しい関係者によると、「同社のカーテンウォール事業は市況産業的な側面が強いうえ、売掛金が多い。案件が潰れたら一気に窮地に陥る」という。そういうリスクが表面化したのがLIXILの買収後だった。

 にもかかわらず潮田氏は「売る気はない。『グローエ』や『アメリカンスタンダード』も買収したけれど、業界で世界ナンバー1の会社はペルマだけ。それは大きな強み」と語っていた。

日経ビジネス2018年12月10日号 18ページより目次