政府・与党の2018年度税制改正の議論が本格化してきた。高所得者の負担が増す所得税改革を優先課題に据え、観光促進税、森林環境税の創設なども詰める。19年の消費税率引き上げを前に、負担増につながる改正を急いでおきたいとの事情も透ける。

 自民、公明の与党は12月14日にも2018年度税制改正大綱をまとめる。最大の論点は所得税の見直しだ。

 これまでの自民党税制調査会幹部らによる協議では、フリーランスが増えるなど働き方の多様化を踏まえ、すべての納税者に適用される基礎控除を引き上げ、会社員らに適用する給与所得控除を下げる方向で調整が進んでいる。基礎控除は現在の一律38万円から50万円程度に引き上げる方向。給与収入に応じて年収1000万円なら最大220万円を差し引ける給与所得控除については、増税対象の線引きが焦点となる。

多様な働き方への対応が目玉だが……
2018年度税制改正の主な検討項目
所得税 高所得の会社員や年金受給者の控除を引き下げ、基礎控除を引き上げ
観光促進税 観光振興財源として出国時に1人1回1000円を徴収する新税を創設
森林環境税 森林整備財源として1人あたり年1000円を徴収する新税を創設
たばこ税 紙巻きたばこは4年かけて1本あたり3円の増税を検討。加熱式たばこも増税検討
法人税 賃上げや設備投資に積極的な企業の税負担を軽減。消極的企業は負担増も
事業承継税制 中小企業の代替わりを促すため相続税・贈与税の納税を猶予する制度を拡充