ファミリーマートがパンメーカーを集め、11月27日から「うまいパン決定戦」を開いている。タイトルの通り、各社が新商品を開発し、販売期間中の売り上げでナンバー1を決めるイベントだ。PB(プライベートブランド)品があふれて個性を失ったと指摘されるコンビニの売り場が変わる契機になるだろうか。

<span class="fontBold">パンメーカー9社が澤田社長(前列中央)の前で自社商品をアピール</span>
パンメーカー9社が澤田社長(前列中央)の前で自社商品をアピール

 「うまいパン」の発売に先立つ11月21日、都内のファミマ本社で開いた開幕式に山崎製パンの社員はおそろいの法被を着て登場した。「本気で考えたメロンパン。一口食べたら頭の中から『メロンディ』が聞こえてきて胸が躍り出しそうになります。これはもう『メロンメロン』のおいしさです」。ダジャレを連発しながらも表情は真剣そのもの。「白いメロンパン」をアピールした。

 うまいパン決定戦は伊藤製パン、神戸屋、フジパンなど9社が参加。全国を5ブロックに分け、3週間で地域ごとの売り上げを競う。「No.1を決めるのはあなた」などと告知し、イベント性を高めて販売を盛り上げるが、目的はそれだけではない。近年のコンビニエンスストアの経営に逆行し、「メーカーが主役」になるという特徴がある。

 コンビニ各社はPBの強化に取り組んできた。その代表格が最大手で顧客満足度も高い最強コンビニチェーン、セブンイレブン。自らPBを企画して製造を委託し、安定した品質の商品を低コストで調達して成長を重ねてきた。2位以下のコンビニチェーンも多くがセブンの経営を追随した。一方で、PBを大量に売り場に並べると、どうしても画一的な印象を拭えなくなる。顧客からも「代わり映えしない」という声が届くようになり、小型店に力を入れるスーパーや食品を低価格で提供するドラッグストアに対抗するためにも売り場を再構築する必要性は高まっている。

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