仏ルノー・日産自動車・三菱自動車の会長を兼ねるカルロス・ゴーン氏が報酬を過少申告した容疑で逮捕された。カリスマ経営者の突然の失脚。今後の日産の経営への影響は計り知れない。ただ、ゴーン氏個人の不正行為ばかりを責められない。日産にはリーダーの権力を助長させる危うさがある。

(写真=竹井 俊晴)
3社連合を率いて権力を増幅
●ゴーン容疑者と日産自動車の歴史
1999年日産がルノーと資本提携、ゴーン氏が日産のCOOに就任。経営再建策「日産リバイバル・プラン」発表
2000日産の社長に就任
2001日産の社長兼CEOに
2005ルノーの社長兼CEOも兼務
2009ルノー会長も兼務
2010日産・ルノーが独ダイムラーと資本提携
2016ルノー・日産・三菱自動車連合が発足。三菱自の会長に
2017日産の社長を退任、会長に

 それは突然の知らせだった。仏ルノー、日産自動車と連合を組む三菱自動車の益子修CEO(最高経営責任者)に日産の西川広人社長兼CEOから第一報が入ったのが11月19日夕。ルノー・日産・三菱自の会長を兼ねるカルロス・ゴーン氏が東京地検特捜部に逮捕されたと告げられたという。「驚きました。残念な気持ちもある」。同日夜、取材陣の前に現れた益子氏はこう語った。

 提携先の三菱自ばかりか、日産のほとんどの社員があまりに突然の出来事に驚いた今回の逮捕劇。ゴーン氏には報酬を約50億円過少申告した容疑がかけられている。虚偽の記載をした有価証券報告書を関東財務局に提出した金融商品取引法違反の容疑だ。