ベトナムでのAPEC首脳会議に先立ち、米国のトランプ大統領が就任後初めて中国を訪問した。貿易不均衡の問題については、28兆円の商談が成立したものの、北朝鮮問題についての成果は乏しかった。「米国第一」を公言するトランプ氏に対し、中国側が仕掛けたディール(取引)が成功したようにも見える。

首脳会談を受けた共同会見後、握手するトランプ氏と習氏。焦点の一つである北朝鮮問題で目立った成果はなかった(写真=ロイター/アフロ)

 米国のドナルド・トランプ大統領がアジアを歴訪した。日本、韓国を訪れた後、11月8日から10日まで大統領就任後初めて中国を訪問し、習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談した。

 中国は10月下旬に5年に1度の共産党大会を終えたばかり。習氏は自らの名を冠した思想を党の規約に盛り込むなど、権力基盤の強化に成功した。自らの権威を高めた習氏と初訪中するトランプ氏が緊迫する北朝鮮問題や貿易不均衡について、どのような話し合いをするのかが、最大の焦点だった。