主要企業が第2四半期決算を発表した。前年より円高が進んだが、軒並み下方修正という事態は免れた。資源価格が上昇に転じ、中国など新興国の経済統計も改善。外部環境の回復に下支えされた形だ。しかし、目をこらすと世界経済のリスクは消えていない。特に今年の年末年始にかけては3つのリスクが潜んでいる。

2016年1月は原油安や円高で株式市場が大荒れとなった(写真=長田 洋平/アフロ)

 身構えたほどの嵐は来なかった。11月上旬までに、3月期決算企業の2016年4~9月期(上期)決算がほぼ終わり、主要企業の下方修正が連続する展開は回避できた。

 “ニッポン株式会社”の通期業績は経常利益が前期比で1割程度減り、5年ぶり減益となる見込みだが、それまで最高益水準で推移してきたことを考えると、さほどの悲壮感はない。

 特に2016年7~9月期の期中平均の為替レートは102円と、前年同期に比べ20円の円高・ドル安となっていた。為替相場の強烈な逆風を考えれば「想定したよりも悪くない決算」(SMBC日興証券の圷正嗣株式ストラテジスト)と表現することもできる。

足元の業績は市場予想を上回った企業が多い
●2016年7~9月期決算の実績値と市場予想との比較
注:ゴールドマン・サックス証券調べ、11月4日時点

 ゴールドマン・サックス証券の調べによると、東証1部上場企業で2016年7~9月期の実際の利益水準がアナリストの予想平均値を上回った企業数は47%で、下回った企業の割合(35%)に勝っている。

 「悪くない決算」を見せた上場企業の決算内容を見ると、中国経済の減速や資源安など、昨年から日本経済を襲ってきた外部環境での不安要素の影響が薄れていることをうかがわせる。

 代表例は三菱商事だろう。通期での最終利益を3300億円とし、従来予想より800億円上積みした。強みを持つ原料炭事業で、価格上昇の恩恵を受けている。

円高でも上方修正する企業が見られた
●2017年3月期、主要企業の通期業績見通し