日本勢のFCV戦略に影響も

 中国版ZEVとも言われる「NEV(新エネルギー車)規制」が2018年にも本格導入される見通し。米国のZEV規制では、内燃機関車を販売した自動車メーカーは、1台当たり5000ドルの罰金を支払うか、EVを生産するテスラなどから「クレジット」と呼ばれるZEV排出枠(ガソリン車を販売する権利)の購入が求められてきた。

<b>中国でも急速にEVシフトが進むことが予想される</b>(写真=Imaginechina/アフロ)<br />注:中国の目標はGDP当たりのCO<font size="-1">2</font>排出量。米国は国全体のCO2排出量。比較値はいずれも2005年
中国でも急速にEVシフトが進むことが予想される(写真=Imaginechina/アフロ)
注:中国の目標はGDP当たりのCO2排出量。米国は国全体のCO2排出量。比較値はいずれも2005年

 中国のNEV規制では、罰金は市場のクレジット価格の3~5倍の間で変動することになる見込み。中国でのEVやPHVの生産・輸出台数は限られており、「クレジットが足りなくなる恐れがある」(中国の自動車市況に詳しいみずほ銀行産業調査部の竹田真宣氏)。そうなれば、メーカーは罰金を払い続けなければならなくなる。

 中国政府の狙いが国内メーカーの成長を促すことにあるのは自明だ。エコカー開発で後発の中国勢は、EVに経営資源を集中させている。

 「規制の対応に間に合わないメーカーは、利益を出すためには中国メーカーと組まざるを得なくなる」(自動車メーカー関係者)。独フォルクスワーゲンは今年9月、中国の安徽江淮汽車とEVの共同開発・生産で覚書を交わしたと発表したばかりだ。

 トヨタやホンダなどはFCVの開発も積極的に進めている。水素ステーションが整備される前に充電インフラが普及すれば、FCVが不利になる可能性もある。

(池松 由香、島津 翔)