今後4年間のグローバル政治・経済の趨勢を決めるといっても過言ではない米大統領選。クリントン、トランプ両候補が掲げている政策とその影響について、米国分析の第一人者が解説した。それぞれの政策が生み出す勝者と敗者は誰か。そして企業にどんな影響を与えるのだろうか。

ジョナサン・リーバー氏
ユーラシア・グループ米国政治担当ディレクター。ミッチ・マコーネル上院議員の主席経済政策アドバイザーを務めるなど、連邦議会での豊富な経験を有する。

 第45代米国大統領を決める戦いはクライマックスを迎えている。支持率の差は10月31日時点で3.1ポイント(米政治情報サイト、リアル・クリア・ポリティクスの集計値)と、趨勢は米民主党のヒラリー・クリントン候補に傾いている。共和党のドナルド・トランプ候補が平均支持率でクリントン氏を上回る局面もあったが、10月上旬に流出したわいせつ発言ビデオが尾を引いている。

 とはいえ、BREXIT(英国の欧州連合離脱)を決めた国民投票が体現したように、選挙はふたを開けてみなければ分からない。事実、直前になって米連邦捜査局(FBI)がクリントン氏の私用メール問題の捜査を再開、火種として再浮上している。

 それでは、同時に実施される議会選挙や新大統領による政策の見通しはどうなるのだろうか。政治リスク分析に定評のある米ユーラシア・グループのジョナサン・リーバー米国政治担当ディレクターが今後の展開を分析した。

下院はまだ共和党優勢
●議会選挙の議席獲得予想
注:米上院は2年ごとに総議席数の3分の1が改選される。民主党の現職には無所属のアンガス・キング議員を含む
出所:Cook Political Report