長く「系列」に縛られていた国内の自動車部品業界に再編の波が押し寄せる。日立製作所がクラリオンの売却を発表。カルソニックカンセイはイタリアの部品メーカーの大型買収を決めた。ガソリン車から電動車への技術シフトが進む中で繰り出される世界再編劇。勝算はあるのか。

カーナビはスマホの普及で需要が低迷

 「日立の自動車事業は得意とする(車両の)制御の分野に集中する」。10月26日、カーナビゲーションシステムなどを手掛ける子会社、クラリオンを仏自動車部品大手フォルシアに約900億円で売却すると発表した日立製作所。その狙いを西山光秋CFO(最高財務責任者)はこう語る。

 1940年に前身企業が設立されたクラリオンはカーステレオや音声誘導式ナビゲーションといった車載機器の市場を切り開いてきた老舗だ。2006年に日立傘下に入り、電子化が進む自動車の中核製品を担う役割が期待された。だが、主力のカーナビは地図アプリを搭載したスマートフォン(スマホ)の普及でコモディティー化が進む。