アマゾン・エフェクトに押される千趣会が大規模なリストラ策を発表した。希望退職や本社売却に加え、任期途中の社長交代まで含まれている。その中身は刺激的なものばかりだ。だが、多くはコスト削減に向けた対症療法で、成長シナリオは見えにくい。縮小均衡に陥る懸念が拭えない。

2年連続の大赤字が避けられなくなった
●千趣会の連結業績
2年連続の大赤字が避けられなくなった<br /><span>●千趣会の連結業績</span>

 「日経ビジネスオンライン」が24日午後に特報した通り、業績不振が続く通信販売大手の千趣会が26日に大規模なリストラ策を発表した。同時に2018年12月期の連結最終損益が、それまでの2億円の黒字予想から90億~103億円の赤字になりそうだとする業績見通しの大幅な下方修正も明らかにした。

 星野裕幸社長は業績悪化の責任を取って任期途中の10月31日付で辞任。今年末を退職日とする280人の希望退職も募集する。さらに大阪本社の売却も発表した。希望退職は対象となる千趣会などグループ4社の人員(約800人)の約3分の1に当たる。かなり思い切ったものと言えるだろう。

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