日産自動車のカルロス・ゴーン社長が12月にも三菱自動車の会長に就任する。同時に益子修・会長兼社長が社長としてとどまることも決まり、三菱自動車の社内がざわついている。「(前社長の)相川(哲郎)さんは辞めさせられたのになぜ」(社員)。ゴーン氏の決断は吉と出るか凶と出るか。

<b>会見で2人は「共同購買、生産拠点の共用、新技術の開発分担などでシナジーを創出できる」と強調した</b>
会見で2人は「共同購買、生産拠点の共用、新技術の開発分担などでシナジーを創出できる」と強調した

 10月20日夕刻、日産自動車のカルロス・ゴーン社長と三菱自動車の益子修・会長兼社長は笑顔で固い握手を交わした。それぞれ、12月に発足する予定の三菱自動車の新経営体制で会長と社長に就くことが内定したためだ。

 その光景を、苦々しい思いで見つめる三菱自動車の社員もいた。「益子氏が残るのだけは許せない」。ある三菱自動車社員は言う。

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