百貨店各社がこの夏、衣料品のセールを2回に分けて実施する取り組みを始めた。販売不振が続く実店舗で来客の山場を2つつくり、正価品の販売にも好影響を与えようともくろんだ。だが、目に見える効果は出ていない。実店舗に客を呼ぶ策が見えない中、業界はなお期待をかけている。

百貨店各社は夏の「第2弾」として7月27日からセールを実施(写真=朝日新聞社)

 「値引きによる集客増の機会を生かし、衣料品の正価販売にもつなげる」。百貨店での販売が大半を占めるアパレル大手レナウン。北畑稔社長は10月19日の決算記者会見で、百貨店各社で今夏始まった2段階セールの狙いを説明した。アパレル業界の意向を受けた初めての取り組みだ。

 百貨店の夏のセールは7月初旬に始まり、1カ月ほどで春夏衣料の在庫を売り尽くすのが一般的。今夏は各社が足並みをそろえ、6月末に始まる第1弾と、7月末からの第2弾に分けて実施した。来客の山場を2回つくることでダラダラと値引きを続ける慣行を改め、来客増による正価品の販売増も狙った。