CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)と呼ばれる新領域への対応を迫られる自動車業界。そんな大変革期に新車販売世界トップの座を確実にしようとするカルロス・ゴーン氏の戦略が見えてきた。生かすのは、仏ルノー、日産自動車、三菱自動車の3社連合を率いて培った「提携巧者」のノウハウだ。

各分野の「強者」と手を組む
●ルノー・日産自動車・三菱自動車3社連合による CASE関連の主な提携
3社連合はCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)それぞれの分野でトップを走る企業と提携する。滴滴出行とは将来、シェアリングに向けたEV(電気自動車)の開発を目指す
ゴーン氏(右)は独ダイムラーのCASE戦略に関心があると公言するが。左はダイムラーのツェッチェCEO(写真=ロイター/アフロ)

 「自動車メーカーだけではすべての顧客のニーズに応えられない」。10月19日、仏ルノー、日産自動車、三菱自動車の3社連合が横浜市の日産本社で開いた戦略説明会。9月18日に発表した米グーグルとの提携の狙いについて、3社連合でコネクテッドカー(つながるクルマ)戦略を担当するカル・モス氏はこう語った。

 グーグルのスマートフォン(スマホ)向けOS(基本ソフト)「アンドロイド」をクルマ向けに進化させ、音楽再生や地図、ナビゲーションといった各種アプリケーション(アプリ)を車載システム上で使えるようにするのが今回の提携の趣旨。車載システムはこれまで各自動車メーカーがその仕様を決めていたが、スマホのようにユーザーがアプリを自由に選べるようになれば、使い勝手は高まる。車載システムの役割が高まるコネクテッドカーではアプリの重要性が高まるとみられており、先手を打ったかたちだ。