10月24日の東芝株主総会を前に、東証が「特設注意市場銘柄」の指定を解除した。内部管理体制に「相応の改善」があったとするが、判断のタイミングと基準は不透明だ。公募増資などの資本増強策に道が開けたことで、東芝の上場廃止懸念は薄らいだ。

(写真=Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
(写真=Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 「なぜあと2週間待てなかったのか。10月24日の臨時株主総会を東芝経営陣が乗り切れるよう、東京証券取引所が援護射撃したようなものだ」。上場審査に詳しい関係者は憤りを隠さない。

 東証は12日、上場廃止の恐れがある「特設注意市場銘柄」の指定から東芝株を外した。審査を担当した日本取引所自主規制法人の佐藤隆文理事長は記者会見で、「東芝の内部管理体制が上場維持に最低限必要な水準に達した」と述べ、6対1の賛成多数で解除を決めたことを明らかにした。

 東証は昨年末、東芝の体制整備が不十分だとして特注銘柄の指定を継続すると発表していた。それ以降に「相応の改善」があったというわけだが、ある会計専門家は「指定解除という結論を導くために、様々な問題点に目をつぶったのではないか」といぶかる。

 24日の臨時総会は、東芝経営陣にとって大きな意味を持つ。米ウエスチングハウスの破綻やPwCあらた監査法人との対立で、東芝は財務諸表の提出をたびたび延期。今の経営陣は6月下旬の定時総会に決算を示せなかったため、暫定的に任期の延長を認めてもらった経緯がある。臨時総会は一連の巨額損失に関して、株主が審判を下す場になる。

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