証券取引等監視委員会が、東芝旧経営陣の刑事告発に執念を燃やしている。不正会計の温床となった「バイセル取引」で、歴代3社長の責任を問う構えだ。消極的とされる検察を動かせるか。東芝の不正会計問題は新たな局面を迎えた。

証券取引等監視委員会は東芝の田中久雄・元社長らの刑事責任を問うべく、慎重に調べを進めてきた(写真=右:新関 雅士)

 証券取引等監視委員会は9月下旬までに、東芝旧経営陣の刑事責任を問うべきだとの調査報告をまとめ、検察当局に伝えた。監視委が正式に刑事告発する場合、事前に検察と「告発問題協議会」を開くのが通例だ。この準備が本格的に始まった。

 監視委では昨年以降、刑事処分などを所管する「特別調査課」が東芝問題を調べてきた。複数の経営陣や社員から任意で事情を聴取し、内部資料も分析。不正会計の期間に社長だった西田厚聰と佐々木則夫、田中久雄の3人について、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いがあるとの見方を強めてきた。