LIXILが、断熱性能を向上させた建材の販売に、本格的に「健康」という視点を取り入れる。住宅内の急激な温度変化「ヒートショック」で死亡するリスクを、低減できることをアピールする。国が定めた断熱性能基準はあったが普及はしておらず、体験施設を自ら用意し需要喚起を狙う。

10月ころから「ヒートショック」が増える
●入浴中の死亡者数(2016年、東京23区)
気温が下がると住宅内の温度差による循環器疾患のリスクが高まる注:東京都監察医務院調べ

 LIXILは10月1日、東京・新宿に住宅の体験施設「住まいStudio」をオープンした。建材の断熱性能をアピールする狙いだが、その手法が従来の省エネ住宅とは一味違う。健康リスクの低減も訴えているからだ。

 施設では夏と冬の環境を再現。「冬」の環境では室外温度を0度に設定し、暖房の部屋と非暖房の部屋の温度差を体感できるようにした。この温度差が、健康に大きな影響を与えるという。

LIXILは体験施設で断熱性能の差をアピールする(上の写真)

 毎年10月ころから、心筋梗塞や脳梗塞などで死亡する高齢者が急増する。浴室とリビングを移動する際などの急激な温度変化で血圧が急変する「ヒートショック」のリスクが高まるからだ。