化学最大手の三菱ケミカルホールディングスは9月、AI活用を推進する専門部署を立ち上げた。トップを務めるCDO(最高デジタル責任者)やメンバーの半数は、IT企業や研究機関から招聘した“その道のプロ”。複雑化する製造工程や現場の技術伝承、過熱する国際競争……。AIを使いデジタル時代の成長基盤作りを急ぐ。

熟練作業員の大量退職で安定操業に“黄信号”がともる。AIを使ってプラントのトラブルを予知し、事故を未然に防ぐ

 化学最大手の三菱ケミカルホールディングスが、AI(人工知能)の活用に本腰を入れている。一見、ITとは縁遠い伝統的素材産業の化学業界。そのトップ企業は、AIで何を目指すのか。

 9月1日、同社はAIやIoT(モノのインターネット)の活用をグループ全体で推進するための中核組織として、「デジタルトランスフォーメーショングループ」を立ち上げた。メンバーは主務8人、兼務6人の合計14人。主務のうち5人は、IT関連企業や研究機関など社外から招聘した専門家だ。年内にさらに増員し25人ほどにするが、他社からの出向も受け入れるなどして、半数以上を外部採用の“プロ”で構成する。