安倍晋三首相が9月28日召集の臨時国会冒頭にも衆院を解散する意向を固めた。内閣支持率の回復や野党の準備が整っていないことなどから「今が好機」と判断した。主導権を回復し、憲法改正論議の前進などにつなげる狙いだが、この時期の解散に批判が高まる可能性もある。

求心力回復を目指し早期解散に方針転換した安倍首相(写真=EPA=時事)

 「リセット感も出てきたし、今がチャンスかもしれないね」。9月に入り、周囲にこう漏らしていた安倍晋三首相。国連総会出席のための米国訪問から帰国する今月22日以降、衆院解散を最終決断する。11月上旬に米国のトランプ大統領の初来日が調整されており、「10月10日公示~22日投開票」とする方向だ。この場合、10月22日投開票の3つの衆院補欠選挙は実施せず、衆院選に吸収される。

 安倍首相は当初、来年秋の自民党総裁選で3選を果たし、その後に衆院解散に踏み切る戦略を描いていた。憲法改正発議に必要な衆参両院で3分の2の改憲勢力を保持している状況を生かし、憲法改正の国民投票と衆院選の同時実施を念頭に置いていた。