日銀が7月末、ETF買い入れ枠を年間6兆円と従来の約2倍に引き上げる追加緩和策を決めた。相場の底上げ効果は大きく、日本株は堅調に推移するが、「大株主は日銀」は株価形成をゆがめる。減益企業の株価上昇が相次げば、アベノミクスが迫ってきた企業のガバナンス改革が尻すぼみになりかねない。

<b>ETF買い取り枠拡大で政府との協調路線は演出できたが…</b>(写真=毎日新聞社/アフロ)
ETF買い取り枠拡大で政府との協調路線は演出できたが…(写真=毎日新聞社/アフロ)

 日本銀行は7月28~29日の金融政策決定会合でETF(上場投資信託)の買い入れ枠拡大を決定した。これまで年間3.3兆円だった買い入れ枠を6兆円まで引き上げるという新たな金融緩和策。導入から1カ月が過ぎ、株価下支え効果が明らかになってきた。

 8月の日経平均株価は、前月末比で2%上昇。米国の利上げ判断などを巡り米ダウ工業株30種平均が値下がりするなかで、堅調に推移している。

 企業業績を支えた円安傾向が止まるなど、日本経済を取り巻く環境は順風ではないはずだが「日銀のETF買い入れ枠倍増方針で、日経平均は1年間で、適正水準よりも2000円程度上振れする」と野村証券の松浦寿雄チーフストラテジストは指摘する。

続きを読む 2/3 アベノミクス初期並みの買い

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