高い成長力で株価が高騰する企業に焦点を当てる新連載。その経営戦略やトップの思考を読み解けば、閉塞感漂う日本経済で勝ち抜くヒントが見えてくる。連載1回目は新興セレクトショップのトウキョウベース。「アパレルの常識」の逆を突き、不振の大手を尻目に成長する。

トウキョウベースは4月、初の海外店舗となる「ステュディオス香港店」を開業した
谷氏は現在33歳。破綻した老舗百貨店の一族出身で、その失敗を教訓にする(写真=竹井 俊晴)

 4月、中国・香港の中心エリアに一軒のセレクトショップが開業した。「ステュディオス」という名の店内に並ぶのは日本発のブランドだけ。同店を運営するTOKYO BASE(トウキョウベース)の谷正人CEO(最高経営責任者)が目指すのは「アジアのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン」だ。

 2015年9月に東証マザーズに上場し、今年2月に東証1部へ指定替えしたばかりの新興企業の社長の発言としては、荒唐無稽に聞こえるかもしれない。だが、成長力と事業モデルの独自性は日本の同業他社を引き離す。