宇宙航空研究開発機構(JAXA)が民間開放する国際宇宙ステーション(ISS)から超小型衛星を放出する事業。このほど応札した5社のうち、三井物産と設立1年目のスタートアップの2社が、事業の担い手に選ばれた。三井物産は宇宙ビジネスで実績もあり、順当と言えるが、スタートアップの前身は教育会社。勝算はいかに。

<span class="fontBold">37歳の永崎氏(右)は、国際宇宙ステーションからの超小型衛星放出ニーズを掘り起こす</span>(写真=左:時事)
37歳の永崎氏(右)は、国際宇宙ステーションからの超小型衛星放出ニーズを掘り起こす(写真=左:時事)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が民間企業に移管するのは、地上から約400kmを周回する国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟から超小型衛星を放出する事業。インフラや農作物の監視、通信など超小型衛星の用途が広がる中で、今後の需要拡大が期待されている事業だ。

 ISSからの超小型衛星の放出は米スタートアップが米航空宇宙局(NASA)を通じて手掛けており、180基の実績がある。日本はこれまでにJAXAが28基を放出したが、民間企業に任せることで最大7600万円かかった放出費用を抑制。新たな需要を創出することを狙っている。

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