昭和シェル石油との合併話が進まない出光興産の大株主に、物言う株主(アクティビスト)が浮上した。香港のオアシス・マネジメント・カンパニー。昭シェルへのTOB(株式公開買い付け)を要求している。TOBは無理でも、出光が合併に反対する創業家との交渉役をアクティビストに託す可能性がないとは言えない。

<span class="fontBold">昭和シェル石油との合併話は進展するか</span>(写真=Bloomberg/Getty Images)
昭和シェル石油との合併話は進展するか(写真=Bloomberg/Getty Images)

 出光興産の大株主に「物言う株主(アクティビスト)」で知られる香港のオアシス・マネジメント・カンパニーが浮上したことが明らかになった。オアシスは出光株を4%程度持っているとみられ、現時点では出光創業家に次ぐ大株主になっている可能性がある。

 関係者によれば、5月にオアシス首脳が出光幹部と面会し、昭シェルへのTOB(株式公開買い付け)に踏み切るよう伝えた。オアシスは出光だけでなく昭シェル株も保有しているという。

 出光と昭シェルは2015年に合併に合意したものの、出光創業家の反対もあり、膠着状態に陥っている。創業家は今も3割近い株式を保有しており、出光が株主総会に強引に合併議案をかけても、可決に必要な3分の2以上の賛成票が得られるか心もとない。そのため出光も強硬策に踏み切れずにいた。

 そんな中での、オアシスの“登場”。昭シェルへのTOB要求は、言い換えれば、両社の統合を後押しするものに他ならない。腰の重い経営陣にフラストレーションをため込んでいた出光の株主の期待もにわかに高まる。「オアシスの知恵を借りて合併話を前に進めてほしい」。ある株主はこう言ってはばからない。

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