ジャスダック上場の電子部品商社、ソレキアを巡るTOB合戦が決着した。敵対的TOBを仕掛けた実業家、佐々木ベジ氏側が約40%の株式を取得。富士通のTOBは不成立となった。だが、企業統治の観点から、「富士通は負けてよかった」という皮肉な声も聞かれる。
●ソレキアを巡る富士通と佐々木ベジ氏のTOB合戦の結果

ソレキアは5月24日、同30日付で佐々木ベジ氏が筆頭株主になると発表した。佐々木氏が会長を務める東証2部上場のフリージア・マクロスの持ち分と合わせ、佐々木氏側はソレキアの議決権の約4割を確保。株主総会で会社の解散・合併など重要事案を決める特別決議を拒否できるようになった。
佐々木氏がソレキア株へのTOB(株式公開買い付け)を表明したのは2月3日。ソレキアの要請を受けて富士通が「ホワイトナイト(白馬の騎士)」として対抗TOBに乗り出し、双方が買い付け価格を引き上げる事態に発展した。2016年3月期の売上高が約200億円で、最終赤字を計上している電子部品商社に対するTOBとしては異例の展開だ。
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