巨額の仮想通貨流出事件を起こした仮想通貨交換業者、コインチェックの買収を決めた。同社の持つ関連技術・人材を手中に収め、ビジネスの多面的な展開に活路を求める。グループの証券会社と連携させ、新しい金融プラットフォームの構築を目指す。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=的野 弘路)
(写真=的野 弘路)
PROFILE
[まつもと・おおき] 1963年生まれ。87年東京大学法学部卒業後、ソロモン・ブラザーズ・アジア証券に入社。90年にゴールドマン・サックス証券に転じ、94年に同社のゼネラルパートナーに当時最年少で就任。99年に上場直前のゴールドマンを辞め、ソニーとの共同出資でマネックス証券を設立する。2004年には日興ビーンズ証券との経営統合により、マネックス・ビーンズ・ホールディングス(現在のマネックスグループ)が発足、社長CEOとなる。13年6月より現職。

流出事故は二度と起こさないようにする。
テキスト仮想通貨は「金融を再定義」するのに不可欠なピース。

 問 ハッキングで「NEM」と呼ばれる仮想通貨を約580億円分も流出させる問題を起こしたコインチェックの買収を決めました。仮想通貨の評価についてはまだ定まったとは言えません。バブルといった見方や規制強化の可能性もある中、なぜ乗り出すのでしょうか。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り4113文字 / 全文文字

【春割/2カ月無料】お申し込みで

人気コラム、特集記事…すべて読み放題

ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。