約580億円もの仮想通貨を流出させたコインチェックがマネックスグループの傘下に入る。新規上場や証券業参入など、経営陣の描いた野望は流出問題でついえた。信頼が地に落ちたコインチェックをマネックスはよみがえらせることができるのか。

買収を発表するマネックスの松本社長。右はコインチェックの和田晃一良社長(写真=的野 弘路)

 「2019年の夏に上場したい」。遡ること半年以上前、折からの仮想通貨ブームに乗り、一気に収益を拡大させつつあったコインチェックの経営陣はバラ色の未来を描いていた。昨夏には上場関連業務を引き受ける主幹事証券を、オークションの末に大和証券グループ本社傘下の大和証券に決めた。

 大和という味方を得て、経営陣にはさらなる野望が芽生えた。証券業務への参入だ。その名も「コインチェック証券」。大和との共同出資会社でコインチェックが資本の過半数を持つ形での設立が昨年から検討され始めた。

 大和をバックに、株式などほかの商品を併せて取り扱えるプラットフォームを手に入れようとしたのだ。大和もコインチェックが持つ若者中心の顧客層は最も手薄。協業に乗り気だった。

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