女性取締役がガバナンス(企業統治)の焦点となりつつある。安倍晋三首相が上場企業に「1人以上の起用」を求め、投資家も議決権行使を通じての働きかけを強める。だが人材の不足など課題は山積しており、実態を無視した目標設定は副作用を生みかねない。

 「取締役会は、その役割・責務を実効的に果たすための知識・経験・能力を全体としてバランス良く備え、ジェンダーや国際性の面を含む多様性と適正規模を両立させる形で構成されるべきである」。金融庁が3月26日に発表したコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)改定案を読んだ製造業のIR担当者は、「想定よりも表現は緩やかになったが、早急に女性取締役を探さなくては」と話した。