2018年の公示地価は3年連続で上昇。地価の回復傾向を鮮明に映し出した。プレーヤーにも変化が表れ、大型物件の買い手には電鉄会社やインフラ企業が登場している。人口減を見据え不動産事業の強化を目指すが、「高値づかみ」の懸念もついてまわる。

(写真=共同通信)

 「軍艦ビルの一件は、国内の不動産取引の変化を象徴する出来事でしたね」。こう語るのは、ある外資系ファンド幹部だ。

 「軍艦ビル」とは、東京都港区の大型オフィスビル「芝パークビル」を指す。かつて大手スーパーのダイエーが本社を置いていたことでも知られる。2013年から香港の投資ファンド「アジア・パシフィック・ランド」を中心とする外国勢が所有していたが、3月中旬、電力会社や私鉄大手などからなる複数の企業が共同で取得することが発表された。取得額は1500億円規模になるとみられ、08年のリーマンショック後に売買された国内の不動産としては、2番目の規模となる。