トヨタ自動車とスズキが、インドで車両の相互OEM(相手先ブランドによる生産)供給で合意した。インドで苦戦するトヨタは、同国市場で断トツのスズキから売れ筋の小型車を手に入れる。一方のスズキが欲しかったのは、カローラではなく「トヨタの傘」だった。

<span class="fontBold">トヨタとスズキの提携会見では、両首脳が飛び切りの笑顔を見せた</span>(写真=左:毎日新聞社/アフロ、右:ロイター/アフロ)
トヨタとスズキの提携会見では、両首脳が飛び切りの笑顔を見せた(写真=左:毎日新聞社/アフロ、右:ロイター/アフロ)

 「スズキの実入りが少ない? いいんですよ。そんなのは」

 3月29日にインドで車両の相互OEM(相手先ブランドによる生産)供給を始めると発表したトヨタ自動車とスズキ。その直後、スズキのある幹部はこう明かした。

 2019年の春ごろから始める計画の相互OEM供給では、スズキがトヨタに「バレーノ」などインド市場で主力の小型車を、トヨタはスズキに「カローラ」のHV(ハイブリッド車)などを供給する。

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