米ライドシェア最大手のウーバーテクノロジーズが日本のタクシー会社に急接近している。配車アプリをタクシー会社に提供し、新たなモビリティーサービスのプラットフォーマーになろうとする。もっとも、配車アプリに目を付けるのは、ウーバーに限らない。成長市場を巡る覇権争いが激しさを増している。

<span class="fontBold">米国の空港やホテルではウーバー乗り場が急増</span>(写真=AP/アフロ)
米国の空港やホテルではウーバー乗り場が急増(写真=AP/アフロ)
<span class="fontBold">ネクタイ姿で取材に応じるコスロシャヒCEO</span>(写真=陶山 勉)
ネクタイ姿で取材に応じるコスロシャヒCEO(写真=陶山 勉)

 「郷に入れば、郷に従え。シリコンバレー流ではなく、日本の流儀に合わせてビジネスを展開したい」。スーツに慣れないネクタイを締め、穏やかな口調でこう語るのは、米ライドシェア(相乗り)最大手ウーバーテクノロジーズのダラ・コスロシャヒCEO(最高経営責任者)だ。

 タクシー業界とけんかをする“暴れん坊”──。ウーバーの創業者で前CEOのトラビス・カラニック氏は、歯に衣(きぬ)着せぬ挑発的な発言と行動で知られてきた。だが、機密情報の流出や、ドライバーに対する暴言問題などで2017年6月に退任。同年8月に新CEOになったコスロシャヒ氏は、会社の行動規範を見直し、ウーバーを紳士的な会社にすべく、改革を急いでいる。

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