東芝が4月1日付で、元三井住友銀行副頭取の車谷暢昭氏を会長兼CEOに迎える。経済産業省や金融庁とのパイプが太い車谷氏のトップ就任で、政府にとっては東芝を管理しやすくなる。だが、楽観はできない。大株主の海外ファンドが東芝メモリの売却契約を解除するよう求める可能性があるからだ。

<span class="fontBold">4月に東芝の会長兼CEOに就任する車谷暢昭氏</span>(写真=Bloomberg/Getty Images)
4月に東芝の会長兼CEOに就任する車谷暢昭氏(写真=Bloomberg/Getty Images)

 東芝は4月1日、元三井住友銀行副頭取の車谷暢昭氏を会長兼CEO(最高経営責任者)に迎える。6月の株主総会を経て取締役にも就く予定だ。外部人材が経営トップとなるのは、1965年に社長に就任した土光敏夫氏以来だ。

 車谷氏は「旧三井銀行側のエース」(銀行関係者)。将来の頭取候補ともみられていたが、副頭取を最後に昨年、英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズの日本法人会長に転じていた。

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