大和証券グループ本社がKDDIと提携し、個人の資産形成を支援する新会社を設立した。りそなホールディングスはスマホアプリを刷新し、店舗でのサービスの多くをアプリ上で完結できるようにする。スマホをキーワードにした動きが相次ぐ裏には、顧客との接点が薄れる金融機関の悩みがある。

 顧客にどう接近すればいいのか──。伝統的な金融機関がもがいている。

 大和証券グループ本社はKDDIとの提携を決めた。個人の資産形成を支援する共同出資会社「KDDIアセットマネジメント」を設立。個人型確定拠出年金の「iDeCo(イデコ)」や投資信託を申し込んだり、運用状況を簡単に確認したりできるスマートフォン(スマホ)アプリの提供を始める。出資比率は大和が33.4%、KDDIが66.6%。KDDIが主導権を握る形だが「提案したのは大和側から」。関係者はそう明かす。

1300万人の顧客全てと接点を作る
●りそなの新スマホアプリの位置づけ
1300万人の顧客全てと接点を作る<br /> <span>●りそなの新スマホアプリの位置づけ</span>

 大和が前のめりなのは、30~40代の顧客へのアプローチが難しくなっているためだ。安倍晋三政権も打ち出している「人生100年時代」の到来を控え、この世代は本来、将来の資産形成に最も関心を持つべき層のはず。だがデフレ環境下で人生の大半を過ごしたことから、リスク資産に投資するより現金のまま置いておくほうがいいと考える傾向がある。投資に関心を持つ人がいても、手数料がより安いネット証券に流れていた。

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